9月15日木曜日、新潟サポステ9周年セミナーを中央図書館(ホンポート)で開催し、
無事終了致しました。
当日は約110名の関係機関、サポステ利用者、一般の方の来場があり、満員御礼となりました。
第一部では、総括佐藤がサポステの事業説明と現在の課題の説明を行い、
その後宮本みち子先生の講演がありました。
どのような背景から困難を持つ若者が増えて
きたか、そして、その課題に対してどのような解決策が行われてきたかを序盤丁寧に説明
して頂きました。その後は様々な話題に触れつつも
「家庭の貧困が中退の背景にある場合が少なくない」
「履歴書が書けない若者が多い」
「何らかの困難な状況にある若者には生育環境の問題解消も含め積極的かつ、直接的な支援が必要」
「ヨーロッパですでに行われる学ぶことと働くことをセットにするデュアルシステムのような仕組みが必要ではないか」
等々、現在の支援の仕組みではカバーできない課題に対しても言及してくださいました。
後半のパネルディスカッションでは、生活困窮者支援、若者就労体験協力企業、若者支援、若者就労支援の
立場から「若者が地域で社会で自立していくために」と題してパネルディスカッションを行いました。
パネルディスカッションには宮本先生にも入っていただき、ファシリテーターはサポステの先駆けである自立塾で
支援経験のある当団体の小椋が勤めました。
「職歴が無い方、なんらかの障害特性があって就職・就職後の定着が難しい方、家庭の様々な問題を抱えている若者に対する
支援をどのように行っていけばよいか」
「ジョブトレは就労に繋がるための有効な手段だか、交通費が無くて通うことが難しくてあきらめる人もいる」
↑こちらは生活困窮者支援事業の場でも同じことが起こっている
等の問題点についても話し合われました。
「働くことだけが人生の目的ではない。オールでは、生きる力を養ったり、どうやって居心地良く暮らすか等も知っていく場として
あって、そこから復学や就職に向かってもらいたいと思っている」 若者支援センター オール 近さん
「企業は人件費をコストとして見ていてはいけないと思う。人件費は利益だと思ってみていって欲しいと思う。
新入社員が利益を生み出すまでには年単位で時間がかかるが、長く勤めてもらって初めて一人前になって
企業に利益が出てくる。ジョブトレや中間就労は、企業にとってはじっくりと人を見極める良い機会になるの
ではないか」 株式会社トラステック 島社長
等、ここでは書ききれないくらい様々な意見が出ました。
今回のフォーラムの話を聞いた若者のアンケートを見ると、何か希望が見いだせていたような感じを受けます。
包摂的に若者を受け入れていく社会を実現するために、わたしたちに何ができるのか、改めて
考えさせられる良い機会となりました。
最後に今回のフォーラムで受付や会場準備をしてくださったサポステの利用者の皆さん、
本当にありがとうございました。一生懸命準備を手伝ってくださる皆さんの姿に、
わたしたちスタッフも「がんばらねばっ!」と思わされました。